板書を写す(2)
2021/06/06
板書を写す(2)
板書を減らしているもう一つの理由
附属池田小学生、附属池田中学生はもちろんのことですが、附属高校池田校舎生でも、大手の予備校や進学塾などに通っている生徒がかなりの数います。
ところが、学力的に高い層というのは、附属高校池田校舎の生徒でも50から60人くらい。よくて学年半分です。
なぜか。
自分から学ぼうとする姿勢がある生徒が少なくなっているからです。そういう生徒は板書も一生懸命に授業を聞きながら、板書を写し、そこに先生の言葉をメモしたりしているのです。
ただ、板書を写しているだけで、頭には入っていない、ということなんです。聴きながら、書きながら、考えながらということができていないからなのです。
それでは、帰ってからノートを見直しても、わからないところがたくさんあって、自分でできるようになることはないのです。
よく、「授業の時にはわかったんだけど、帰って見直したら、全くわからない」ということが起こるのです。
それは、結局、受け身で授業に参加しているからなんです。能動的に自ら学びにいく、という姿勢ではないのです。
予備校の講師は復習中心でいいと、よくいうのですが、実は、復習中心といっても、あくまで能動的に学んでいればなんです。
問題意識も持ち、なんとか大学に行きたいと思っていて、今日のところはしっかりできるようになりたい、と思って勉強していないと、板書は写すだけになるのです。
何でもかんでも板書してほしい、というのは、書いてもらう方がわかりやすい、というのももちろんあるでしょうが、自分から学ぶ姿勢があれば、板書が必要な時と、そうでない時があることが小学生でも理解できると思います。
自分でできるところは自分で学ぶ、そういう気持ちが大切なのです。
ですから、自分でできるところは自分で学ぶ、必要なところは説明を聞き、しっかり学ぶ。
こういうことをして欲しくて、板書の量が減っているのです。
まずは、自ら学ぶ姿勢を身につけていくことが大切ですね。